img20220428160328300904.jpg img20220428160328322130.jpg img20220428160328304217.jpg img20220428160328301891.jpg img20220428160328303587.jpg
 はじめに
北海道の中央から北に位置する旭川市は,人口33万人を有する北海道第2の都市である。
 知名度が高まったのは,旭山動物園がユニ-クな行動展示方法(アザラシ館他)等で平成19年には年間入場者が307万人を数え全国的に広く知られるようになった。
 

旭山動物園:アザラシ館
 
また,「音楽の街」としても名高い歴史を持ち,昭和33年にはNHK全国唱歌ラジオコンク-ルにおいて小・中学校が共に優勝,高校が準優勝に輝く成果を上げ,地方都市である旭川は全国に知れ渡る快挙を成し遂げている。                         
吹奏楽においては,昭和4年に始まり令和元年で87回を数える「北海道音楽大行進」は,保育所・幼稚園から社会人まで88団体,約3,622人が参加する吹奏楽の祭典である。旭橋下流の河川敷では中学生以上の団体が集結し式典や合同演奏等を行い,その後,街のメインストリ-トを行進する。
 2㎞にわたる沿道には朝早くから席を陣取り,溢れんばかりの人で埋め尽くされる中,バトントワリングや鼓笛隊等のパフォーマンスが繰り広げられ6月の初旬,春の到来と共に季節の一大風物詩となっている。
 他にも市民オ-ケストラが2団体,詩吟や邦楽等も活発に行われているが特に前段で述べた合唱,  吹奏楽団体の全国・全道的な活躍により「音楽の街・旭川」と呼ばれている所以でもある。
 

市役所とロータリーの2ヵ所から出発

1.AMP旭川音楽振興会の設立経緯について
生涯音楽学習の推進については,音楽教育国民会議のメンバーや超党派の国会議員の努力により,平成6年11月「音楽文化の振興のための学習環境の整備等に関する法律」が制定された。
 所謂,(略称音楽振興法)である。この法律の公布,施行を機に旭川市内の音楽関係者が立ち上がり,法律の趣旨に基づき「政・官・学・業・民」の連携を図るべく「旭川の音楽活動の振興」についての理解と議論を深めるため「市民会議」として設立準備会を立上げ,当時の文部次官坂本弘直氏から全国都道府県教育委員会知事,国立学校,公私立大学長,放送大学長,公私立高等専門学校長に出された通達に基づき,旭川市においても音楽文化の振興を図りもって世界文化の進歩及び国際平和に寄与するという壮大なもので,全国に先駆け平成8年2月「旭川音楽振興市民会議」として活動を開始,現在の「AMP旭川音楽振興会」を創設したものである。(AMPとはAsahikawaMusicPromoterの略称)
 

 2.役員体制及び会員数  (年次により人員等に増減があり)
役員・理事は事務局を含め全てボランティアで活動しており会員数は下記のとおりである。

顧 問 3人 一般会員 92人
相談役 2人 法人会員 25法人(役員重複)
会 長 1人     団体会員 6団体(役員重複)
副会長 5人 合  計(役員・一般)122人(法・団)31

年 会 費:個人会員(一般個人)…… 3,000円
       :団体会員(音楽関係)…… 5,000円
       :法人会員(一口以上)…… 5,000円
事務局 3人
監 事 2人
理 事 14人

団体会員(順不同)
旭川放送合唱団・旭川市青少年吹奏楽団・旭川三曲協会・旭川市吹奏楽団・葡萄の会合唱団・旭川市ななかまど少年少女合唱団
法人会員(順不同)
旭川トヨタ自動車 ()・旭川信用金庫・旭川ケ-ブルテレビ・旭川観光コンベンション協会・(有)イマ-ジュ・ ()サウンド企画・(株)オノデラプロデュ-ス・(株)ダイイチプランニング・(株)富士建設コンサル・(株)丸信旭川典礼社おみはなや・(株)グリーンテックス・(株)グランツ   進藤病院・(株)ロバ菓子司・(株)アドバンス・(株)ヤマハミュージックリティリング旭川店・医療法人 元生会・四条はらだ内科呼吸器・ギフトショップピクニック・弘文社・高橋建設 ()・北海道経済・老人保健施設ふれあい・ケアハウスふれあい・プリンスドリ-ムカンパニ-観光 ()アイケム
お問い合わせ・入会等の申込みは,本項末欄に掲載の事務局まで連絡願います。


3.AMP旭川音楽振興会の概要と
   主な事業の展開について
AMP旭川音楽振興会は,(略称)音楽振興法にのっとり,一般市民,教員,音楽団体,行政,議員,商工会議所,業界代表等の協力のもとこれら政・官・学・業・民が一体となり,以下の5項目を推進目標に定めて,広く市民に音楽についての関心と理解を深め活力ある街づくりのため以下に掲げる事業を展開している。
 

♦♢生涯音楽学習推進のための重点項目♢♦
●「音楽の街」旭川の一層の充実をめざします。
● 音楽会等を通して街の活性化を図ります。
● 国際音楽の日(10月1日)を推進します。
● 音楽ホ-ル等の活用を推進します。
● 次代を担う音楽家の発掘と発表の場を提供し 人材育成の応援をします。

 

企画会議
 

4.各種事業の展開

寄贈:カリヨン
  (1)望郷の鐘コンサ-ト (国際音楽の日記念事業)
郷土の音楽振興を願い,平成2年に開基100年を記念して故三浦規氏より旭川市に寄贈したオランダ製カリヨン(鐘)のモニュメントに因んで開催しているコンサ-トである。本演奏会では誰もが知っている曲を取り入れる等,毎年テ-マに沿った万人向けのユニ-クな企画公演で会の発足当初より休むことなく続けられたが,令和元年度24回目で終楽章を向えて幕を下ろしました。


第18回望郷の鐘コンサ-ト

 
(2)旭川市新人音楽会(国際音楽の日記念事業)        
平成9年に始められた新人音楽会は,当初,行政での取組を期待して「旭川新人音楽会」とした経緯がある。 本事業は全国から応募者を募り,次代を担うであろう若手音楽家の発掘(①オ-ディション)と夢を実現するための応援を目的とした(②受賞者コンサ-ト)の二本立ての事業で構成し 令和元年で23回目となる。


新人音楽会 企画会議
① 公開オ-ディション
全国から応募者を募り,次代を担う若手音楽家の発掘を目的としてオ-ディションにより入賞者を決定する。( 応募料 ソロ部門: 12,000円/アンサンブル部門: 10,000円)
 第1回目から23回までの応募者数は,約745組となる。オ-ディションは旭川市大雪クリスタルホ-ル音楽堂で行われ,( 1人8分)の演奏で審査を行い入賞者を選出する。注:( )内は毎回募集要項で定めています
  ② 受賞者による演奏会
オ-ディション入賞者等により,今後の活動を励まし応援を目的とした演奏会である。これまでの受賞者の中には声楽,ピアノ,ヴァイオリン,ギタ-奏者など国内外で活躍している。入場料: 1,000

第21回 新人音楽会受賞者演奏会

(3)木楽輪「夢コンサ-ト」の協賛
夢コンサ-トは旭川市神楽公民館が木楽輪ホ-ルで2か月毎に開催している演奏会である。
 演奏会は,入場無料で集客宣伝は公民館が行い,市民が気軽にサンダル履きのまま音楽鑑賞に親しめること。そして出演者は発表する機会に恵まれていない小人数のグル-プ等でリハ-サル数回を含め,無償でステ-ジを提供する等公民館と出演者の役割分担を明確にしている。市民に親しまれるコミュニティの拠点づくりを目的にしていることから,本コンサ-トに賛同をして年6回開催をしている2月枠を平成23年度より当会が参画している協賛事業の演奏会である。 出演等のお問い合わせは本項末欄に掲載の事務局まで連絡願います。
夢コンサート年次開催一覧.pdf

AMP合唱団

(4)PMFコンサ-トについて 

(文:PMF組織委員会の発行資料より抜粋)
PMFは,パシフィック・ミュ-ジック・フェスティバル「国際教育音楽祭」の略称で次代を担う若手音楽家の育成を通して,音楽文化の普及・発展を目指すことを目的としたもので,指揮者,作曲家そして教育者として知られるレナ-ド・バ-ンスタイン(1918~1990)の提唱により平成2年(1990)に創設された。
  PMF組織は札幌市が核となり,(財)PMF組織委員会の理事長に札幌市長が就き,政・官・民の総力により北海道・札幌市・国他の助成,メセナによる寄付・入場券販売協力団体及び個人ボランティアの支援を受けて,世界各国(約30か国)・地域(約100人)がオ-ディションで選ばれ,毎年7月の1か月の間に札幌市を中心に開催されている。
PMF25周年記念
・ PMF旭川公演を旭川音楽振興会が担った経緯 
旭川での開催は,当初教育委員会文化振興係が主催していたが,入場券販売の課題等でその任を退き,以後,AMP旭川音楽振興会が中心となり実行委員会を組織して,地元企業等の支援と旭川市教育委員会と共催をすることで会場使用料の減免措置等の公的支援を受け,平成15年より各種アンサンブル4回,オ-ケストラ3回の計8回(内2回は進藤病院とクリスタルホール自主事業)の演奏会を開催している。 
PMF旭川年次開催一覧.pdf
 
平成19年 旭川市民文化会館 大ホ-ル
指揮:ロリン・マゼールからジョン・ネルソンへ変更

5.そのほか
永年の音楽振興活動が評価されて第39回となる旭川ななかまど文化賞を平成28年3月4日旭川ななかまど文化賞協議会より授与されました。
授賞式挨拶:AMP会長 敦賀 幹夫
楯は日本を代表する彫刻家 山内壮夫 氏制作のもので賞状は,北海道教育大学教授の矢野鴻洞 氏の直筆によるものです。 レリーフ(楯)の題名は「可愛い聖女」
賞状と副賞のレリーフ(楯)
おわりに
旭川音楽振興会は郷土の音楽振興のため,個人・団体・企業・行政等が文字通り官民一体となり生涯音楽学習活動を推進してきた。特に,これまで旭川市教育委員会(文化振興課)の継続した財政支援や会の発足当初より深く関わりのあった(公益財団法人)音楽文化創造の援助,そして何より会の趣旨に賛同して協力してくださっている個人会員・団体会員・法人会員の皆様方の継続した支援は音楽活動への励みとなり大きな支えとなっています。
  令和2年の初頭から新型コロナウイルスが蔓延し,全国民の健康が脅かされ,ウイルス防御のため交通・観光・商業施設等への利用に制限が掛けられ,経済が疲弊,文化を取巻く音楽ホ-ルや音楽活動に携わる人々も活動を余儀なくされ大きな不安と打撃を受けています。
 地方都市の旭川で音楽振興会の持つ役割は決して大きなものではありませんが,その街にふさわしい特別感のもてる心に響く音楽の提供で人々を魅了し,若手音楽家の発掘等で未来を夢見る成長への手助けとなれるよう,故三浦 規氏の思いを乗せたカリヨンの鐘の音が,故郷の街旭川にいつまでも鳴り続けてほしいと願うものである。

設置場所:花咲スポーツ公園 総合体育館前
♪♪♪ - 音楽振興を願う街の象徴「カリヨン」- ♪♪♪
望郷の鐘(カリヨン)は,旭川開基(村)100年を記念して,郷土出身の三浦規氏(財団法人 音楽教育振興財団 理事長)により,郷土の音楽振興を願い,平成2年9月にオランダより輸入して旭川市に寄贈して建立されたものです。
    当初は,一条買物公園の丸井前に設置されましたが,防災の関係から上記場所に移転され,毎日3回(8時12時17時)12曲の中より日替わりで鐘の音が鳴る仕組みですが昨年,落雷を受けて現在は休止しています。釣鐘の基盤等は複雑な回路構成で特殊なため,修理に時間等を要するとのことです。早期の回復を期待しております。
 
AMP旭川音楽振興会
会 長  敦 賀  幹 夫

〒078-8242 北海道 旭川市 豊岡12条7目4-14
TEL・FAX(0166)32-9855 事務局長  青 木  理
 会長 E-mail:tsuruga@i-k-m.jp  事務局長 E-mail:pqpwc982@yahoo.co.jp